iPhone SE 32GBの買取価格

業者買取価格査定結果連絡が来た。
[ランク]:中古Aランク
[商品名]:【SIMロック解除済み】iPhoneSE (MP832J/A) 32GB シルバー
[買取額]:13,500円

2年前購入の際、即時に画面保護フィルムを取付かつケース収納していたので、外装無傷状態だったので妥当なランク。
評価額に文句無く銀行振込方を依頼。

予想どおりに不合理

著:ダン・アリエリー
訳:熊谷 淳子
早川文庫(2013.8)
ISBN:9784150503918
人間の行動について、本人は理論的なモノに基づいている・・・と信じていることが、如何に浅っぺらい直観の反映に過ぎないものかを分析した本。
・ダブルデイトに出掛けるときの相棒の選び方:もちろんあなたがもてる風に・・・
・高い方の商品を売りたいときのキャッチコピーの書き方:もちろん高い方がバンバン売れる・・・
・ダイエットとかフィットネスを始めたいときの良い時期:もちろん先延ばしをすることなく始めることができる・・・
というふうに、プラグマティズムに溢れている。
著者の講演は、TEDでも見ることができる。
社会規範と市場規範の差異により国家体制の行く末が違う・・・という説明ができることに気づいた。

友人から聞いた話

昔から、また今でも世界中には不幸なことが起こっているね。
まったく人間ってヤツは、歴史に学ばないというか、現世のエゴのために権力を振りかざす輩のお陰でいつまで経っても良い方向に向かっているとは言えない状態にある。
個人、家族、仲間、地域、世間、国家のレベルで思っていることとやろうとしていることが、かみ合っていないことが原因だね。
それは何故か?
人間の本質に関わる問題なんだ。
その本質とは・・・人間はプログラマブルな存在、言い換えると「白紙の状態で生まれる」という点にあるんだ。
物心つく頃の環境条件、それは「三つ子の魂百まで」という格言にもあるように、最初に入力された考え方がその人物に大きな影響を与えるものなんだ。
もちろん、「氏より育ち」という古今の名言もある。
個人の基本的な立ち位置はどこで定められるのか・・・
それは、“宗教”だ。
幼いころにインプットされた思想は、かなりの要素を占めてしまう。
選民思想創造論、聖戦等は、各々の宗教のみにしか通用しないよね。だから異教徒は(人間では無いから)殺しても構わない論に至るんだ。
この宗教問題を根絶するためにできること。
それは、各国の幼児教育の場で「世界にある宗教のお勉強」をすることなんだ。
各宗教の考え方を図版で示し、世の中には色んな人がいる、ということを比較して教えるんだ。
そうすれば、宗教問題は一世代後には、雲散霧消することだろう。
それを実施するのは、いつかって?

X年後の、4月1日だよ。

日本渡航記

―フレガート「パルラダ」号より-
著:ゴンチャロフ
訳:井上 満
岩波文庫
初版:1941/04/15(1980年第13刷)
ISBN:9784003260616
米国ペリーの日本来航情報を得たロシアは、プチャーチン提督に対して日本開国を促すよう1853年に船団を長崎に送った。
本書は、ロシア軍艦「パルラダ」号の提督秘書となった作家ゴンチャロフの世界周航記の日本に関係ある部分を抄訳したもの。
ロシアの日本に対する予備知識は、大黒屋光太夫を嚆矢としてゴロウニンの「日本俘虜実記」がその当時既に与えられていた。
経由地香港ではアヘン戦争過、清朝は虐げられていた。
欧米文化を持って未開の地とされた極東を訪れたロシア軍団。
方々に、文明の利器を持つ優越感を漂わせつつ、当時の日本人に対する評価にあたっては鋭い切れを示す。

日本人は立派な内政上の制度を作っている。即ち老中は将軍なしでは何もできず、将軍は老中なしには何もできず、この両者は一緒になっても諸侯がなくては何もできない。こうして彼等の制度は、・・・アメリカ人か、・・・我々かがこれを転覆することができない間は、その人為的基底の上に存続するであろう。p108
これぞ、正しく岸田 秀が「ものぐさ精神分析」で指摘していること、と同一である。

国家はなぜ衰退するのか

─権力・繁栄・貧困の起源-
著:ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン
訳:鬼澤 忍
ISBN:9784152093844/9784150504656
ハヤカワ文庫
原書名:Why Nations Fail
著題は、「何故国家は間違うのか」の方が良いと思う。
原著発行は、2013年なので最新の状況は加味されていないが、言わんとする内容は普遍的で実例を多く取り入れていて、一気に読ませる。

・政治と経済の収奪的制度と包括的制度を区別すること:制度面から歴史を解釈
・世界のある地域で包括制度が生まれ、ほかの地域で生まれないのはなぜか:歴史がどのように国家制度の軌跡を形づくってきたか
下巻p285
という切り口で、貧しい国々が存在する理由を解き明かす。

一方、
自由な言論に支えられた民主政治と、自由で開放的な市場経済という制度セットこそが、創造的破壊を伴う経済成長の安定した継続を可能にする。下巻p343
と説く。

「今」を生きる我々は、「創造的破壊」はどのようなものでどのように対処すればよいのか分からないので、つい、保守的な対応を取り勝ちとなる。
一皮剥けた世界は、パラダイムシフトを乗り越えたところに開けている。