最初にサルバドール・ダリの絵画を見たのは、姉の美術参考資料だった。
その絵画の描写性に打ちのめされた。
中学校の図書室の美術書でダリ全集(その頃から有名だった)を夢中でめくった思い出が有る。
「自らの純潔の角に犯される若い処女」なんて画題に興奮したものである。
大阪万博で、「茹でた隠元豆のある柔らかい構造(内乱の予感)」(これはあまり感心しなかった)
その後、学生時代の欧州旅行時、英国テートギャラリーで「ナルシスの変貌」、「アフリカの印象」、
社会に出てから、ニューヨーク近代美術館で、「記憶の固執」の本物(これは小さい絵画だが、素晴らしい!)
等の本物を見た。
生前、NHK特集にご本人が出演したとき、アルミフォイルをやおら手に取り、数十秒間両手でへこへこした後、ギリシア風の男性の顔がそこに出現した時には、正しく天才だと確信した。
大阪で仕事していた頃、ある日雑誌「タイムライフ」の訪問販売のおばさんがやってきた。適当にあしらっていたら、なんと、ダリのリトグラフがあるという。
画題が、生業(ナリワイ)に即していたので気に入ってその気になって、購入してしまった。
http://hiro2.pm.tokushima-u.ac.jp/~hiroki/image/dali1.jpg
http://www.elainefineart.com/dali/hommage_a_leonardo_vinci_suite.htm
Salvador Dali "L'electronique (Computer circuit) - Hommage a Leonardo da Vinci Suite"
レオナルド・ダ・ヴィンチに捧ぐ:電子回路」である。
今でも我が家の玄関にある。
10年ほど前、やはりNHK特集で、ダリの贋作リトが如何に多いか、をレポートしていた。それを見て、あーあ、だまされたか。と思っていた。
今回公開に当り検索してみたら、「Hommage a Leonardo da Vinci」シリーズは存在するようなので、安心した。
が、レゾネで確認した訳ではないので、本当は不明である。