就職試験口頭試問

今の就活は、買い手市場である。
小生の頃は、売り手市場であった。
掲示板に募集企業のカードが貼り出され、学生が各自自由に選択していたようだ。
某企業に応募し、大阪門真市(どこか分かるね)まで試験を受けに行ったあげく落ち、次に応募したのが、大阪市北区のここ、
http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E135.29.58.9N34.42.3.4&ZM=11
もちろん、現在ある大規模量販店では、ない。
面接で、
「ほーう、君は経済が『優』かね。」
「はい。」(実は、欠席せず受講したから、教授の温情で頂いたのだが・・・)
「では、マルクスはどこの国の人かね?」
「えーと・・・」
実は、よーく知っていた。中学時代哲学に凝り、ソクラテスからヤスパースまで(結局当時は全部理解できなかったが)図書室にあった入門書を読み耽った経験があるのだ。
ここで、即座に答えてしまうと労働運動に与していると誤解されるかも知れないし、知らないというと程度を疑われる、非常に高等な場面だった。
「ちょっと・・・」
「そうかね。さて次に・・・」
「あっ、思い出しました。ドイツの人で、イギリスに渡って資本論を書きました。」
「なるほど。」
これでばっちり、首尾よく採用になった。
面接後ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」の神学校受験口頭試問場面のやりとりを思い出した。