GMを始めとする海外メーカ

GMはなりふり構わず、市場再構築を邁進中である。
2001年8月、スバルが「オペル・ザフィーラ」を「スバル・トラヴィック」という名称で日本に持ってきたとき、埼玉スバル自動車株式会社越谷店に見に行ったことがある。
ひらたくいうとトラヴィックは、タイ国製のお安いザフィーラである。
入店時、すれ違ったおじさんが、『エスティマ買って失敗したー。』と、ひとりごちながら出てきた。
応対してくれた営業マンにその話をしたら、大変喜んでいた。
そのクルマ自体は小ぶりで、装備の割にはお買い得感が漂っていて悪くはなかった。
で、なぜ触手が動かなかったのか。
ドアヒンジのボディ側への固定が溶接手法であったから、である。
そこに、日本でモノを売る、ということへの繊細な感受性が欠如していると感じ、ひいてはその製造過程の感性(と言おうか割り切り)に共感できなかったから、である。
そりゃ、正確に位置決めしていたらドア開閉に何らの問題もない、ことは承知している。
もちろん、走行性能は問題ないであろう。しかしある種の押し付けがましさ、を小生は感じ取ったのだ。
これは、以前ゴルフDで遭遇したマイナートラブル続出の再来につながるかも知れないもの、と同質であろう、と。
言い換えると、一緒のメーカの独善ではないかと・・・
「この方式が、このやり方が、この仕組みが、いいんです。」とされても、実際には不都合なことは多々ある。そのあたりの細かいフィードバック=カイゼンにおいて日本車は優れていると思う。
しかし一方、欧州車の素晴らしいところは、「なあなあ」がなく、ある日突然まったく新しい発想のものを創造してしまう能力があるところだ。これをみるのは発想の転換になり、一種楽しいことがある。
いずれにしろ、ひとつのブランドを見る機会が減るのは、寂しい。