祖先の物語 ドーキンスの生命史

旧ザイールのビルンガ国立公園で、乱獲のためにカバが絶滅の危機に直面している。かつては約3万頭が暮らす世界最大の生息地だったが、難民が流入し、食糧難で乱獲され、食べられてしまった。現在、600頭まで減少。
と、年末のニュースが流れていた。
丁度、年末年始の本「祖先の物語 ドーキンスの生命史」にもカバが取り上げられていた。
生物進化的に、カバは、クジラの親類なのだそうである。不謹慎ではあるが、近い味がするのであろうか。
最近クジラ肉そのものが手に入らない。
小さい頃は、クジラステーキが、貧乏人の夕餉の食卓によく上がっていたと思う。
なかなか火が通らない独特の肉質と、なかなか味わい深い食感から遠のいてから久しい。
そういえば、クジラ肉の缶詰(大和煮)というものもあったな。あれは旨かった。
さて、書評であるが、あのリチャード・ドーキンスの最新(?)作だけあって、現在から逆に過去に向かって遡るという斬新な切り口で生命の本質に迫るという内容で、その中身が大変濃い。
一般人が簡単に表すことができる限界を超えているような気がする。
が、あえて記すと・・・
「再び地球の歴史が繰り返すとして、再び人類が出現するか。」の問いに、
リチャード・ドーキンスは、ありえるの立場をとる
ということか。
一方、以前触れたことある一方の論客の故スティーヴン・ジェイ・グールドは、ありえない立場をとる
小生は、収斂進化・大絶滅等の重要なパラメータをどのように評価するかにより、結果は異なると思うが、なかなか難しいと思う。
 
OK。再び人類に進化したことにしよう。
しかし、その中にいまこれを読むあなた(と、わたし)は存在するであるであろうか。
お互い、こう思う意識を持つことの確率は、無い、であろうことは首肯されるであろう。
それだけ、人としてのただ一度だけの生は貴重なものなのである。