中国奥地紀行

ISBN-10: 4582807062、ISBN-13: 978-4582807066
ISBN-10: 4582807089、ISBN-13: 978-4582807080
東洋文庫
著:イザベラ・バード, Isabella L. Bird
訳:金坂 清則
夏の盆休みに読む本として、「ハワイ紀行」を何気なく手に取り、すっかり魅了されてしまい、読める範囲の本を漁ってしまった。
欧州(婦)人として、歴史的に最初に入った各地の、そこに当時住んでいた人々の反応の記述が興味深い。
逆の立場から考えると、外の世界の存在なぞ何も考えることなく、生まれ育ち生活していたところに、いきなり「外人」が来て去っていった。ということだ。
どのように受け止める。どのような受け止め方があるか。
まったく未踏の地では、先入観なく受け入れられているが、中途半端に情報が入っている地域では、罵詈雑言に巻き込まれている場合が多い。
過去、その地に入植したからこそ、その地での生活がある。入植行為自体は、新生活を切り開きたい、という気概がないと行えない。
一旦安住すると気鋭薄れて、保守的になり、外部からの刺激(見慣れぬ訪問者)に過剰反応するのであろうか。
その反応の類型は、地域固有の生活から自然と生成される文化的なもの、に左右されるのであろうか。