マラケシュの贋化石

副題:-進化論の回廊をさまよう科学者たち-
著:スティーヴン・ジェイグールド
訳:渡辺 政隆
早川書房 (2005/11/30 出版)
ISBN:(上巻)9784152086853、(下巻)4-15-208686-6
著者は、米国月刊誌「ナチュラル・ヒストリー」連載内容を纏めた内容を過去に数多く上梓し、小生もほとんど全部読んだつもりでいた。
が、草加市中央図書館でこれを見たときは、未読!、と即座に判断できた。
内容は、本書下巻P14中の
事実と理論は複雑怪奇に絡み合っているうえに、お互いに強化しあっていることもしばしばである。事実に裏付けられていない理論は空虚かもしれない。(原理的に裏付けられないとしたら、科学の世界では無意味である)。しかしわれわれとしては、検証すべき理論がなければ、どこで何を探すべきか見当がつかない。
に代表される内容を展開する。
基底に流れるのは、地球開闢以来の歴史が繰り返し、もう一度時間が経緯したとしても、
「人間は生まれない」ということである。
言い換えると、人間は「まかり間違って」生まれた、ということ。
でも、そのまかり間違いで宇宙を垣間見、世界とは・・・と問うことができる。