月をめざした二人の科学者

―アポロとスプートニクの軌跡-
著:的川 泰宣
中央公論新社 中公新書(2000/12/20 出版)
ISBN: 9784121015662
1960年代のソ連と米国の宇宙開発競争時代の大プロジェクトには、それぞれ重要なリーダがいた。
セルゲイ・コロリョフソ連における宇宙開発の第一人者
ヴェルナー・フォン・ブラウンアメリカにおける宇宙開発の第一人者
である。
ロケットは、第二次世界大戦のV-2号で実戦投入されたが、その開発はフォン・ブラウンによって進められた。
フォン・ブラウンは、戦争終期米国に投降し、その技術を移転した。
一方、ロケット基地ペーネミュンデに残されたロケット関係の資材は根こそぎソ連が獲得し、コロリョフらにより分析されソ連独自ロケットの礎となった。
 
大気圏外への挑戦の過程で、米国でロケットで打ち上げられたチンパンジー「ハム」の話が出てくる。
その「ハム」の物語は、半年ほど前に米国製作のドラマで見たことがあり、興味深かった。
 
さて、この二人の物語は、かつてドラマ化されたことがある。
『宇宙へ 〜冷戦と二人の天才〜』2005年にイギリスBBC、ロシアのチャンネルワン ロシア、アメリカのナショナルジオグラフィックチャンネル、ドイツのNDRによって共同制作されたドキュメンタリー・ドラマ。(この項、wikipediaから引用)
ビジュアルは一般受けはするが、やはり、内容の盛り込みにおいては、書物に勝るものはない。
彼らは、生前出会ったことは、ない。
なんとも残念なことだ。
 
p198、写真の説明「ジェミニ6号と7号のドッキング」、は「ジェミニ6号と7号のランデブー」の誤りであろう。