ナノフューチャー

―21世紀の産業革命-
著:J.ストーズ・ホール
訳:斉藤 隆央
紀伊國屋書店 (2007/03/22 出版)
ISBN: 9784314010221
リチャード・ファインマンは、1959年、
「底のほうにたっぷり余地がある」
と述べた。(p47)
ミクロ、マイクロのレベルでの産業は未開発である、ということであるが、今日のムーアの法則からしたら、首肯できる。
ただ、それは半導体方面に限られているようで、本書は多方面に渡り微小領域での産業発展について各方面の現状と未来を著している。
翻って、人間の考え方まで言及している。曰く、
信仰深くなるようにプログラムされ、自分の信仰を疑うことができない者は、人間以下の状態になっている。(中略)本人はプログラムの変更を望まないだろう。(p350)
しかし、
夕焼けを眺めてみよう。夜には、ダイヤの粒をちりばめたような星空を見上げよう。こうしたものを見てわれわれが美しいと感じ、癒されるのは、それを愛でるように進化してきたからだ(p352)
に救われる。