スティーブ・ジョブズ

−無謀な男が真のリーダーになるまで-
著:ブレント・シュレンダー、リック・テッツェリ
訳:井口 耕二
日本経済新聞出版社(2016/09発売)
ISBN:978-4-532-32100-0/978-4-532-32101-7
講談社発行の公認伝記『スティーブ・ジョブズウォルター・アイザックソン版を2012年5月に取り上げている。
本書の著者は、主人公と親交のあった記者で、上記公式版を踏まえ、更に肉付けした内容で稀代の人物の評伝となっている。
2005年の有名なスタンフォード大学卒業式での祝辞も全文取り上げられている。
自分の言葉で自分のことを語る真実性について、意義深いものであった。
下巻p92に初代iPOD発表会では、初めての試みとして、集まったジャーナリスト全員に製品が配られた・・・とある。
以下の追記があれば更に良かったと思う。
HDD内には、リッピング済の音楽コンテンツが収納されていて、
リッピング対象となったCD20枚も一緒に付属されていた・・・ということ。
このことは、
http://applembp.blogspot.com/2016/02/20-CD-for-1st-iPod-Introduction-Event-Steve-Jobs-2001.html
で確認することができる。
実に見事な、対処である。
DRMを施さなくても、音楽を求める人は買う・・・ガチガチのDRMでもやがては外されるときがくる・・・ということをかつて本人
http://japanese.engadget.com/2007/02/06/letter-from-apple-steve-jobs-on-drm/
が述べている。
ただ、あのタイミングでMP3を扱うことができる大容量プレーヤは、iPODが嚆矢であり、新規メディア拡大に欠かせないグレーマーケットの下地醸成があればこそ、ということを忘れてはならないと思う。