友人から聞いた話

パリ協定では、2030年までに、2013年比で26%の温室効果ガスの削減を目指すということらしいね。
それには、自然エネルギの導入量を増加させる必要があるんだ。
いわゆる、再生可能エネルギだね。
すぐに思いつく太陽光発電は、昼間天気の良いときだけ。
風力発電は、風の有無に左右され、低周波騒音被害等人口密度の高い場所には向かない。
電気は、そのときの発電量と消費量の均衡の上に成り立つ必要があるんだ。
ということで、そのような再生可能エネルギは発電量の見込みがたたず、実現性に乏しいんだ。
というのは、国内だけに目を向けたはなし。
少々昔に帰って、送電ということを考えてみよう。
米国の偉大な発明家、エディソンのことは知ってるね。
彼は電気を送るために「直流送電」が良いと考えたんだ。
一方、ニコラ・テスラは、「交流送電」を唱えたんだ。
結果的に主流になったのは「交流送電」であることは言を俟たないね。
交流には周波数というものが付き物で、これが日本を二つに分けていることもご存じのとおり。
そこで、見直されているのが、高圧直流送電網。
基本的に電圧のみが設定事項なので、海を越えたグローバル展開が可能なんだ。
ヨーロッパには、すでに高圧直流送電網が構成されている。
海底高圧直流送電ケーブルを敷設し、国際的なネットワークを構成し、それぞれの国で得意な分野で発電・融通する仕組みを構築するんだ。
この構想は、自分の国だけが得をすればよいという短期的・近視眼的な持つような向きにはそぐわないが、現代の文明を維持し、宇宙船地球号を上手く運営するために人類が協力しなければならない観点からは、必要なものなんだ。
エディソン提唱の送電技術からしたら、温故知新だね。
現在国際的な取り決めが水面下で交渉されていて、数年後に実現に向けて動き出す予定なんだ。
その発表はいつかって?

X年後の、4月1日だよ。