ファーストスター

―宇宙最初の星の光-
著:エマ・チャップマン
訳:熊谷 玲美 
河出書房新社(2022.03)
ISBN:978-4-309-25443-2
「ファーストスター」とは、ビッグバンから約2億年後に誕生したとされる「第1世代」の星で、水素とヘリウムで構成されていた。
あとに続く星たちのために宇宙を変え、単純な世界から複雑な世界への移行を開始するという使命を帯びた星だった。(p146)
しかし、
宇宙の時間スケールでいえば一瞬の間に、大容量のファーストスターは姿を消した。(p135)
筆者は、今や数少ないと思われるその星の姿を追い求める科学者。

各章の始まりのツカミが多彩で結構読ませるが、内容は難解はところも散見された。

19歳で亡くなったツタンカーメン王の身長は約180センチ(p162)
とあるが、ウィキペディアの記述では160cm台となっている。高身長の出典不明。

p254で、電子レンジのドアを加熱途中に開けたときに電子望遠鏡にシグナルが受信された・・・その周波数は1.4ギガヘルツ
とあるが、電子レンジは、Sバンド:2.45GHzと定まっているので、誤り。と言おうか、科学本にこのような明白な誤記があると、全体の信憑性に影響があると思う。