「Y」の悲劇

―男たちが直面するY染色体消滅の真実-
著:黒岩 麻里
朝日新聞出版(2024/05)
ISBN:9784023323643
Y染色体中のSry遺伝子が男性になる仕組みが分かったのは、1991年で、最近のこと(p30)であらしい。
更に、「Y染色体はいつか消えてなくなる」と提唱しているのが、オーストラリアの遺伝学者であるジェニファー・グレーブズ博士である。(p71)
著者はこの流れで、無性生殖から有性生殖に至った手段、更なる雌雄性について説明している。
この関連で触れられていないのが有性生殖の目的で、マット・リドレーの「赤の女王仮説」を取り上げて欲しかったところ。

明らかに校正ミスと思われるのが、p166の
ハワイのコナ島
とう表現。ハワイに“コナ島”は、無い。
ワイ島のコナ
が正しい。
朝日新聞出版ともあろうものがこの程度の誤りを見過ごすなんて・・・