―心と文化の進化論-
著:スティーブ・スチュワート=ウィリアムズ
訳:加藤 智子
みすず書房(2025/09)
ISBN:9784622098034
表題の「サル」は、勿論、人類のことだ。
著者は、人類進化のキーワードとして「ミーム」を挙げる。
進化生物学者のリチャード・ドーキンスのいうところの「ミーム」、つまり概念や信念、慣習、道具など、社会的相互作用を通して伝達されるそべてものものに対して自然選択がはたらいた結果、文化進化が起きる(p20)
あなたがどんな人生を選んでも、自分の遺伝子を広めるように設計された機械であることは変わりないし、それは私たち全員についていえることだ。(中略)すなわち、私たちの存在に対する究極の説明なのである。(p47-48)
ミームについては、ドーキンスの言葉を敷衍して、
文化の領域においても自然選択が作用する(p350)
という考えそのものが、文化進化のアプローチの統合のカギになる、と言う。
ダーウィンは、進化の原動力として複製子の「自然選択」を唱えたが、ドーキンスの「ミーム」も文化の単位として存在することを指摘し、名付けた(p395)
男女の性差、利他性の解説のところは、リチャード・ドーキンスの書物と大差ないように感じた。