―「悪魔の兵器」を求めた科学者たち-
著:鈴木 冬悠人
岩波書店(2025/07)
ISBN: 9784000617109
著者の元ネタは、「“悪魔の兵器”はこうして誕生した」という2018年に制作されたTV番組で、当時存命中の原爆開発当事者へのインタビューが基本になっている。
最近「オッペンハイマー」の映画が契機となり、書籍化されてもいる。
「原爆」そのものについては、米国側の大著:リチャード・ローズの「原子爆弾の誕生」がある。
それの中身は、当然あちら側の取材内容が反映されている。
本書は、それ以降に判明した関係者の話が加味されている。
大きな予算を消化した結果、その成果物を問われるという為政者の理屈の結果、本来の目的:ナチスに先んじる、という大義名分が消えて、黄色人の国に落とした・・・という結果になった・・という結論。
当初、ルーズベルトは“原爆”を理解できていなかった(p53)
マルク・フェローの「戦争を指導した七人の男たち」にもあったが、
ヒトラーも原子爆弾がどのようなものでありうるかを知らなかった・・・ので有力だったハイゼンベルクの存在も無意味であったと言わざるを得ないだろう。