やちがねえ

亡くなった母が、子供たちを叱責するときによく言っていた。
今の言葉では、だらしがない、という意味である。
長じた後、標準語では、そのような表現を聞いたことがなかった。
が、朝日新聞連載小説、筒井康隆氏の「聖痕」での表現で久々にめぐり合った。
「蟖次もない」が、それであった。
これは、記憶を穿った
 
今、仮に母が蘇って、現在の子供たちの佇まいを見たとして、「まあ、こらっしがねぇ」と一喝されないよう、自戒・自重しよう。