通勤に思う

元荒川のソメイヨシノ桜並木道を通る。
日が長くなるのを実感できる頃、さくら花を愛でながら、通る。
その後は、新緑新芽を愛でながら、通る。
夏は、日陰を愛でながら、通る。
秋は、桜葉が黄色、赤色になるのを愛でながら、通る。
そして今・・・
落葉の季節。
勢い盛んな頃は、枝一杯に各自各々思う方向に太陽光線を浴びていたが、北風に曝される今、残っている葉は、風の流れる方向に沿った葉々のみである。
いたずらに自我を主張した葉から先に、淘汰されている。
李白の詩「将進酒」に、朝如青糸暮成雪(あしたには青糸の如きも暮れには雪となる)とある。
これは、ある種の無常観を示すものである。
しかし、諦めることはない。「はっぱのフレディ」の如く、葉それ自体は滅んだように見えても、しっかり次の年の春用に「全ての」木々枝葉末節に至るまでしっかり用意を準備万端備えているのだ。
年年歳歳花似相
年年歳歳花非同