「世界地図」の意外な読み方

[監修]正井泰夫
青春出版社、青春文庫
なるほど、と読めたのは113ページまで。
その中でも、これは・・・と思ったのは、p90〜p93のアラル海の記述部分。
かつては、68,000平方キロあったというが、現在は三分の一になっているという。
湖岸は毎日20m程も沖に後退中である、という記載との整合性がないのだ。
68,000平方キロを正方形で近似すると、一辺:約261kmになる。
一方、p91地図の2003-1971=32年間の岸辺後退距離は、
0.02×32×365=234kmとなる。
この時点で、論理が破綻している。
 
計算をし直す。
68,000平方キロの三分の一は、22,667平方キロ→一辺約150kmであるので、
261-150=111km→片端55.5km、即ち32年間では、約1,734m後退:約4.75m/日になる。
しかし、これでもものすごい環境破壊であると思う。