書評

グローバリゼーション 人類5万年のドラマ

著:ナヤン・チャンダ訳:友田錫/滝上広水NTT出版(2009.03.09)ISBN:9784757141650/9784757142183「グローバリゼーション」に対する世界銀行の定義は、個人や会社が、他の国の居住者と自発的に経済行為を開始する自由と能力を指すと述べている(上巻p5)人類が…

魂に息づく科学

─ドーキンスの反ポピュリズム宣言-早川書房(2018年10月)ISBN:9784152098078無神論の旗手である筆者が過去に発表したエッセイ・講演録を纏めた本。著者まえがきからして、アブラハムの宗教―歴史の悪戯でいまだに世界を苦しめている、つまらないケンカばかり…

ジョブズ伝説

―アートとコンピュータを融合した男-著:高木 利弘三五館(2011/12発売)ISBN:9784883205486スティーヴン・ジョブズの伝記本は多くあり、目についたら読むようにしている。初版発行:2011年ということだが、本書は知らなかった。ウォルター・アイザックソン…

わたしの知的生産の技術

講談社 (1978年) 「知的生産の技術」研究会 (編集)42年前の6月20日に、阪急百貨店書籍部で購入。当時の国立民族学博物館館長梅棹忠雄氏の提唱した「京大式カード」は、B6型カードに項目を書き込んで分類・整理し、情報を抽出する方式であった。本書は、ベス…

予想どおりに不合理

著:ダン・アリエリー訳:熊谷 淳子早川文庫(2013.8)ISBN:9784150503918人間の行動について、本人は理論的なモノに基づいている・・・と信じていることが、如何に浅っぺらい直観の反映に過ぎないものかを分析した本。・ダブルデイトに出掛けるときの相棒の…

日本渡航記

―フレガート「パルラダ」号より-著:ゴンチャロフ訳:井上 満 岩波文庫初版:1941/04/15(1980年第13刷)ISBN:9784003260616米国ペリーの日本来航情報を得たロシアは、プチャーチン提督に対して日本開国を促すよう1853年に船団を長崎に送った。本書は、ロシ…

国家はなぜ衰退するのか

─権力・繁栄・貧困の起源-著:ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン訳:鬼澤 忍ISBN:9784152093844/9784150504656ハヤカワ文庫原書名:Why Nations Fail著題は、「何故国家は間違うのか」の方が良いと思う。原著発行は、2013年なので最新の状況…

日本のルィセンコ論争

著:中村禎里解説:米本昌平みすず書房(2017年7月)ISBN:9784622086208ルイセンコといえば、ソビエト連邦スターリン政権下で、獲得形質の遺伝性を主張し、イデオロギーを科学に持ち込んだ反面教師として歴史に名を留めるべき人物である。権勢をほしいままに…

21世紀の啓蒙

―理性、科学、ヒューマニズム、進歩-著:スティーブン・ピンカー訳:橘 明美、坂田 雪子発行:草思社ISBN9784794224217/9784794224224原著名は、enlightenment now「今や蒙を啓こう」という直訳で、「さあ(無知の人を)啓発して正しい知識に導びこう」という…

人類進化の700万年

―書き換えられる「ヒトの起源」-著:三井誠講談社現代新書(2005/09)ISBN:9784061498051現在のこの種の書籍としては、初版が少々古い。猿人:サヘラントロプス・チャデンシスの出現が約700万年ということから、人類進化をまとめた本。新聞記者として、詳し…

日本1852

―ペリー遠征計画の基礎資料-著:チャールズ・マックファーレン訳:渡辺 惣樹草思社(2010/10発売)ISBN:9784794217783著者は、イギリス人。本書は、1852年に(日本を訪問せずに)ペリー出港の4カ月前にニューヨークで出版されている。一読、大英帝国のインテ…

とてつもない失敗の世界史

著:トム・フィリップス訳:禰宜田 亜希河出書房新社ISBN:978-4-309-22777-1発売日:2019.06.25アファール猿人:ルーシーは、木から落ちて死んだことが骨片を分析した結果で判明していると本書では述べている。彼女は(おそらく)個人的には不運な失敗、で…

[ビジュアル版]元素から見た化学と人類の歴史

―周期表の物語-著:アン・ルーニー訳:八木 元央原書房出版:2019/08/21ISBN:9784562056750元素と周期表を通して化学の歩みと人類の歴史との関わりを紹介した本は今までに多くある。本書は、古代の宇宙観から、中世の錬金術、近代の科学革命、現代の科学者…

世界の発明発見歴史百科

著:テリー・ブレヴァートン訳:日暮 雅通原書房出版:2015/09/25ISBN:9784562052486人類が生み出し、見つけだしてきた300以上の項目を年代順に紹介した本。総花的な書籍にありがちな誤りがそこここに見受けられる。p84:イスラム暦・・・誤記(誤:太陽暦、…

文明の衝突

著:サミュエル・ハンチントン訳:鈴木 主税集英社:1998/6/26ISBN:9784764736658 クリントン大統領時代の世界を概説した本。世界の文化・文明が合い対峙するときには、葛藤が生じる。人は自分が誰と異なっているかを知ってはじめて、またしばしば自分が誰…

僕たちは、宇宙のことぜんぜんわからない

-この世で一番おもしろい宇宙入門-著:ジョージ・チャム /ダニエル・ホワイトソン訳:水谷淳 定価:本体1,800円+税ダイヤモンド社:2018年11月ISBN:978-4-478-06954-7 宇宙はなにからできているのか・・・5%:某らが知っているものすべて27%:ダークマ…

ささやかな知のろうそく

ドーキンス自伝2─科学に捧げた半生-著:リチャード・ドーキンス訳:垂水雄二ISBN:9784152096715早川書房:2017/02/23「訳者あとがき」からこのドーキンス自伝の第2巻は、精神の形成史を語った第1巻とはちがって、さまざまな活動を通じて出会った人々との交…

好奇心の赴くままに

ドーキンス自伝1─私が科学者になるまで-著:リチャード・ドーキンス訳:垂水雄二ISBN:9784152094575早川書房:2014/05/23訳者は、彼が自伝など書くはずがないと勝手に思い込んでい(p421)たと記している。弊方も、中身はどうかな・・・と思い手に取ったが・…

ロビンソン・クルーソーを探して

著:高橋大輔新潮社(1999年1月30日)『ロビンソン・クルーソー』(Robinson Crusoe)は、イギリスの小説家ダニエル・デフォーの小説。この小説のモデル:アレキサンダー・セルカークが暮らしたマス・ア・ティエラ島(現:ロビンソン・クルーソー島)に実際に渡…

グラハム・ベル空白の12日間の謎

―今明かされる電話誕生の秘話-著:セス・シュルマン訳:吉田三知世 日経BP社(2010年9月27日)ISBN:9784822284398電話の“発明者”アレグザンダー・グラハム・ベルは、特許件出願時に競争相手:イライシャ・グレイよりも数時間早かったため、その特許権が認め…

若い読者のための『種の起源』

―入門生物学-著:チャールズ・ダーウィン編著:レベッカ・ステフォフ訳:鳥見真生 あすなろ書房ISBN:978-4-7515-2937-9版元の書籍紹介文:生物学の礎にして、「もっとも世界に影響を与えた本」といわれる『種の起源』。本書は、チャールズ・ダーウィン著『…

馬・車輪・言語

─文明はどこで誕生したのか-著:デイヴィッド・W・アンソニー訳:東郷 えりか筑摩書房(2018/05/28)ISBN:9784480861351/978-4-480-86136-8版元の書籍紹介文:全世界30億人が使うインド・ヨーロッパ語。その言語を話していた祖先はどこにいたのか。なぜこれほ…

交雑する人類

―古代DNAが解き明かす新サピエンス史-著:デイヴィッド・ライク訳:日向 やよい発売日:2018年07月27日ISBN:978-4-14-081751-3帯「いまや人類の進化は、ゲノム抜きでは語れない。」・現代人類の自己同一性は、どのように確保されているのか。・ホモサピ…

波紋と螺旋とフィボナッチ

著:近藤 滋角川ソフィア文庫(2019年03月23日)ISBN:9784044004590かの本庶 佑氏の下に研究していた著者が分かりやすく「科学」に対する学者の立ち位置を解説した本。自分の興味がある分野と携わる仕事の間に乖離がある場合、ある種の葛藤が生じるものだが、…

江戸時代のロビンソン

―七つの漂流譚-著:岩尾龍太郎 (新潮文庫)ISBN: 978-4-10-128621-1江戸時代には、嵐に遭遇した船乗りたちが数多く存在したと思われる。ほとんどの場合、不幸な最後を迎え、その記録が後世に残ることは無いのだが、僥倖という名に於いて、ごく少数の者が帰国…

紙の世界史

-歴史に突き動かされた技術-著:マーク・カーランスキー訳:川副智子徳間書店(2016年11月24日)ISBN:978-4-19-864296-9筆者は、本書中で「技術が社会を変えるのではなく、社会の方が社会の中で起こる変化に対応するために技術を発達させている」と度々述…

気候文明史

-世界を変えた8万年の攻防-著:田家康日経ビジネス文庫ISBN:978-4-532-16731-8地球気候と人間の文明の関連についての書籍は、2019.02/05に「古代文明と気候大変動」として紹介している。本書は、それと同じような内容をより詳細な資料と共に説く。ラスコー…

レオナルド・ダ・ヴィンチ

著:ウォルター・アイザックソン訳:土方 奈美出版社:文藝春秋(2019-03)ISBN:978-4-16-390999-8/978-4-16-391000-0著者は、スティーブ・ジョブズが是非本人の伝記を世に送り出して欲しいと依頼された人物。現存する約7,200頁の自筆ノートを全て読んだ上で、…

世界史を作ったライバルたち

著:アレクシス・ブレゼ、ヴァンサン・トレモレ・ド・ヴィレール訳:神田 順子、清水 珠代原書房(2019/03)ISBN:9784562056453上下巻の内、下巻の第15章スターリンとトロツキー〈同志〉たちの死闘第16章チャーチル対ヒトラー ライオン対鷲第17章ティトーとスター…

病の皇帝「がん」に挑む

-4000年の歴史-著:シッダールタ・ムカジー訳:田中 文早川書房(2016/06)ISBN:9784150504670/9784150504687一昔前、「がん」は不治の病であり、病院内では(患者に秘するために)キャンサー:CancerのCAをドイツ語読みした「ツェーアー」が隠語で用いられて…