戦争と交渉の経済学

―人はなぜ戦うのか-
著:クリストファー・ブラットマン
訳:神月 謙一
草思社(2023/07)
ISBN:9784794226624
戦争は何故起きるのか・・・著者は戦争に至らない妥協へのインセンティブを下記に挙げる。
・抑制されていない利益
・無形のインセンティブ
・不確実性
・コミットメント問題
・誤認識
現在ロシアのウクライナ侵攻を例にすると・・・
・戦争を決定する人がロシア内大衆に対して対して責任を感じず、兵士の犠牲や苦難を無視している
・ロシアのウクライナに対する権利は絶対に譲ることができないと信じている
・ロシアとウクライナの戦力について国同士の認識が一致していない
・ロシアはウクライナ東部を占領しており、兵力を引くことは指導者が弱気と判断されることを恐れている
・ロシアは、ウクライナ侵攻当初、“歓迎されるだろう”と思って早期に侵攻完了すると思っていた

勿論、現実はこんなに簡単に理由訳することはできない、と書中でも筆者は述べている。
しかし、原因のあるところに、結果もあることは確かである。