景品付きのクジに勝った話

小学校の近くに駄菓子屋があった。
店内には、景品付きのクジがあった。
特賞は、贖った価格からすると数等高級そうな景品であった。
ということは、それ以下の通常当たりは、外れ、ということである。
お金を出して、くじ盤にあるくじ群の中から選択するのだが、当たらない。
かなり貢いだ後、高学年になって、考えた。
籤はどのように作られるのか・・・店では作らない。専用の工場があるはず。
籤が納入されるとき、籤の中身は販売者が確認できるようになっているはず。
となると、配列はランダムではない。片側から昇順または降順になっている。
それを店側で、ランダムに入れ替えをしている。
最初は、面倒でも、する。
やがて、面倒だから、しなくなる。
そこまで考えて、新規籤が入荷した頃を見計らって、引いた。
両端を引いた。
特等賞と末等賞が当たった。
仮説が証明されたので、駄菓子屋の籤から卒業した。