フンボルトの冒険

-自然という<生命の網>の発明-
著:アンドレア・ウルフ
訳:鍛原多惠子
NHK出版(2017年01月)
ISBN:978-4-14-081712-4
フンボルトの伝記は、2014.12/31にも記している。

若い頃、南米に旅行し人間が自然に与える悪影響を見抜いた慧眼。
欧州に帰って後の、革命と復古主義の狭間での苦悩。
初老に至ってのロシア旅行。
自然観を大成した著書「コスモス」の上梓。

現在当該本を読もうと思っても(恐らく現代人がニュートンの「プリンキピア」に接する時と同じように)簡単に理解はできないであろうと推測される。
本書は、当人の功績から下記の人々に影響を与えたことについても後半頁を割いている。
シモン・ボリバル
チャールズ・ダーウィン
・ヘンリー・ソロー
・ジョージ・マーシュ
・エルンスト・ヘッケル
・ジョン・ミューア
自然と人間の関係を俯瞰する人物が丁度良い時期と場所に置かれていたということか。