旧河川・土地の記憶

近隣徒歩圏の延伸の一環として大袋地域を対象としていて、気づかされる場所があった。
以前から、地図等で知り、(通行禁止となった)〆切橋の360度画像をストリートビューに提供していて、概要を把握していた心算だった。
実際に、現地の通りを歩くと、大「袋」の意味を腹落ちすることができた。
そもそも「袋」とは低地状の地形を示す用語である。

国土地理院の「治水地形分類図」にあるように、江戸時代?に元荒川の付け替え(短縮化)がなされたことが分かる。

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大袋に「袋山」と称する一帯があり、微高地となっていることは、当該図紫色線部をアプリ「スーパー地形」で断面図切り出しをすると明らかになる。

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最高地点は、約7.5mある。
河川が屈曲する時に内側に形成する自然堤防が現在でも残存している。

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旧河川と思しき場所には暗渠が巡らされており、左右で土地のレベル差が明確に分かる。

当初、大袋エリアを歩き始めたのは夏季夜明け前で、道路しか見ていなかった。
最近、夕景乍ら、周囲の佇まいを意識することができるようになったので得るができた、有難い収穫である。