モアイは海を向かない


2014.10/06のグーグルのトップは、「トール ヘイエルダール 生誕 100周年」が主題であった。
画像中モアイは、地面の傾斜方向から普通に受け取ると、如何にも海を向いているように描かれている。
独特の風貌を持つ石像が海に向かって立つ図は、ロマンがある。
が、しかし、これは正しくない。
ジャレド・ダイヤモンド著『文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの』2005年 159-242頁 第2章 イースター島に黄昏が訪れるとき
では、モアイは時の為政者の無益な競争の道具であったと推測している。
となると、虚栄を誇示するために像が向かう方向は、居住者側であったと考える方が理にかなっている。
設置場所に傾斜をつけたことで像が向かう方向に先入観を与えたことは、行き過ぎではないだろうか。
グーグルに入社するほど優秀な人でも、たまには外すことがあるようだ。