若い読者のための第三のチンパンジー

―人間という動物の進化と未来-
著:ジャレド・ダイアモンド
編著:レベッカ・ステフォフ
訳:秋山 勝
草思社(2015/12)
ISBN:| 9784794222800
内容(「BOOK」データベースより)
ダイアモンド博士の第一作『人間はどこまでチンパンジーか?』が、最新の情報を取り入れてより読みやすくコンパクトに!『銃・病原菌・鉄』『文明崩壊』『昨日までの世界』のテーマがこの1冊に凝縮!「人間とは何か」を問う知的冒険の一冊

本書の内容は、上記の紹介文に尽きる。
人間が持つ際限なき進出・征服・破壊欲を自ら理解して自重すべきと訴える。
一点だけ、イースター島の「モアイ像」
1840年までには石像は島民によってひとつ残らず倒されていた。p285
とある。ということはその後再建された・・・ということになる。
p287の写真説明に、
荒廃したイースター島で海の向こうに目をこらす巨大な石像。
ネットでは、
http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000211352
イースター島のモアイ像は同方向を向いていると聞いたが、どの方角なのか知りたい。
というものが公開されており、その中に、
『文明崩壊-滅亡と存続の命運を分けるもの 上巻』(ジャレド・ダイアモンド著 草思社 2005)
 p151「石像(モアイ)と台座(アフ)の謎」
 「モアイが載ったアフのほとんどは海岸にあり、アフもモアイも領地越しに内陸を向くよう設置されているので、石像は海のほうを向いていないことになる。」
 p152「モアイは、身分の高い先祖の象徴だ。(中略)八百八十七体のモアイが彫られていて、およそ半数近くが、いまだラノ・ララク採石場に残されたままだが、採石場の外に搬出されたものは、その大部分がアフの上に据えられた。」
と、本書と矛盾した内容となっている。
おそらく本書の写真説明の事前調査不足であろうと推測する。
p299の
私たちはいまだに捕鯨をおこない、
というのは、余計なお世話。