人が自分をだます理由

自己欺瞞進化心理学-
著:ケヴィン・シムラー,ロビン・ハンソン
訳:大槻 敦子
原書房(2019/03)
原題は、「脳内の象」。
象は、誰の頭の中にも存在しているが、「それを言っちゃーお終いよ」ということで、誰しもが目を背けている存在。
本書は、その「象」を白昼の下に引き出して解説した本。
脳内の美しい表現:真実、利他主義、誠実、美、安全、協力、伝統、出世、等々
脳内の象=醜い同期:欺瞞、利己主義、競争、政治、性
「裸の王様」が人々を欺いた様式と同じように、各人の脳内にも直視したくない「象」が居る。
借家住まいであるのにも関わらず、人々は何故“レクサス”に乗るのか?
時刻を知るために、人々は何故“ロレックス”を嵌めるのか?
ソースタン・ヴェブレンは、1899年に『有閑階級の理論』で衒示的消費:Conspicuous Consumptionという用語を用いた。
即ち、それらは「富の見せびらかし」であると。
社会に認めてもらいたいという欲求:象、を満たすために、日夜人々は汲々としている。
弊方の「象」は本ブログである。