HOW TO BUILD A CAR

著:エイドリアン・ニューウェイ
訳:水書健司
監修:世良耕太
三栄
ISBN:9784779641602
イギリス人で、アメリカのカートレースを皮切りに、F1車に進出し、マーチ(レイトンハウス)、ウィリアムズ、マクラーレンレッドブルのレーシングカーを文字通り「デザイン」した人物の自伝。
F1は、最近TVで放送しないのでとんとご無沙汰していて、映画「グランプリ」の時代からは外観が大きく変わっていることぐらいしか知らない。
ましてや、最近に有名になった清涼飲料:レッドブル、は自費で購入したことは無いほど縁遠い。
CADソフトは、その操作がプログラム毎に違うので、「製図版にドラフタ」を賞揚している・・・というところは言い訳じみていて微笑ましい。

本書は、組織を如何に機能させるかについて、
・伝統ある組織
・過去の栄光にしがみついて腐っている組織
・新規開拓の組織
それぞれにおいて、筆者が働いた経験の中で、どのようにして結果を出したか・・・
について、貴重な示唆がある。

日本からなかなか継続的にF1チームが出ないのかについては、地理的な制約があるからだろう、と述べている。

また、「F1」自体についても、その目的とするものに問題があると指摘する。
直近の儲けばかりに目が行くと、そうなるのは人間の性(サガ)か・・・