ディンプルの提案

富士スピードウェイで開催されるF1日本グランプリが近い。
クルマが高速で走行すると、空力特性が重要なファクタを占めるようになってくる。
そのため、レーシングカーは、各種ウイング・フィン等を装着し、高速走行時のダウンフォースを得ている。
更に、空力を改善する方法はないかと、以前(20年程前)考えたことがある。
そこで思い至ったのが、ゴルフボールのくぼみ(ディンプル)である。これを利用して、ディンプルだらけの車体にしたら、速度向上に効果があるのではないか、と。
朝日新聞の科学欄に読者質問欄というのがあり、この考えを投書した。
そうしたら、取り上げられた。

それによると、
ディンプルは、球体(のように空力的に有利ではない)形状では効果があるが、流線型形状物では、境界層での空気の剥離効果は薄く、見込みがありません。
というようなものであった。
そのときは、それ以上追求する術はなく、それで終わった。
最近そのことを思い出して調べてみたら、同様の考え方が「ボルテックスジェネレータ」という概念で、利用されていることが分かった。
流線型のサメでも、あの「サメ肌」という概念を導入していたほどであるから、現代の最新鋭テクノロジーが考慮しても宜しいのではないか、と思う。