称賛されると何故嬉しいのか

それは、自我が癒されるからである。
自我は、自分を自分足らしめている、と自分で思っている概念である。
自我の範囲は、自分の肉体を中心として、家族、学校・会社等の所属する共同体、さらには国まで融通無碍に広がっている。
それぞれのレベルで対抗する(と本人が思っている)相手に上回ることが確認できたら、(自己保存本能を上回る、)自我の確保ができたことと確信することになり、日ごろの不安をつかの間、解消できたと思うことにつながるからだ。
その須臾の癒しを万人が、常時、希求しているのである。