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―先コロンブスアメリカ大陸をめぐる新発見-
著:チャールズ・C・マン
訳:布施 由紀子
日本放送出版協会 (2007/07/25 出版)
ISBN: 9784140812501
この本の題は、かのコロンブスが「アメリカ」を発見した前年からとられている。
その前とその後に南北アメリカ大陸に居住していた人々の最新の調査結果を、たいへん分かりやすく紹介している。
語り口が自然であるため、これはフィクションか・・・と思わせるほどだが、末尾に納められた参考文献からノンフィクションであることを納得させられる。
ジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」を敷衍するようなスペイン人らヨーロッパからの伝染病菌の侵入による大量の死滅の物語は、その大陸の文化伝承をも絶滅したことを表す。
2006.4/13に記した、北アメリカの(サーパントマウンド)サーペントマウンド(p447)及びポーラ・アンダーウッド(p575)も出ている。
フランシスコ・ピサロの義弟ゴンサーロ・ピサロの部下フランシスコ・デ・オレリャーナに従軍司祭として従ったガスパール・デ・カルハバールが1541年、最初のアマゾン河下りの遠征隊の記録に、彼の「アマゾネス」の攻撃を受けたと手記に記載したことからアマゾン女族が世に知られるようになった(p492)ということらしい。