クルーガーランド金貨

東京に転勤した翌年の1982年、、内田さんがご定年になり、奥村さんと記念品を何にするかを相談した。
彼は、(当時普通だった)金杯にしようと言った。
金杯はただのお飾りだが、その頃新聞で広告を出していたクルーガーランド金貨の方が価値が保証されていることから、これを提案した。
 
ここまで入力して図書館に赴き、当時の新聞の縮刷版で価格を確認すると、
1/4オンス(7g)品が33,590円で販売されていた。
クルーガーランド金貨は、K22:916/1000なので、加工賃利益が乗せられてその程度であったのだろう。
ちなみに、
1983年の田中貴金属工業の純金の平均価格は、3,296円(円/グラム)であった。
閑話休題
職場の皆さんからご賛同を頂き、なんとかそれを購えるだけのお金を握り締めて大丸百貨店で購入して、内田さんに進呈した。
1/4ozなので、少々見栄えが良くなかったが、内田さんからは、
金杯よりは、良かった」
とおっしゃって頂き、うれしかったことを覚えている。
しかし、その後永らく金価格の低迷が続いていた時期があった。
一時は、2000年頃の田中貴金属工業の販売価格で、1,014(円/グラム)
にまで下落していた。
折角の金貨なのに、価値が下がったようで、内田さんには気の毒なことをしたかも・・・
と思う時期があった。
ところが、その後どーんと持ち直し、
2015年現在の田中貴金属工業の販売価格は、5,110(円/グラム)
となっている。
当日の当該金貨の市場買取価格は、35,950円程度らしい。
今から、32年前になる・・・内田さん、お元気でいらっしゃいますか。