西洋美術史

―美術出版ライブラリー 歴史編-
美術出版社(2021.12)
監修:秋山聰・田中正之 
ISBN:9784568389081
今迄にどれくらいの“西洋美術史”の本が上梓されてきたのか。
このことは「はじめに」にも、同種のものは『巷間にあふれている』とある。
最新の知見を反映した本書は、新たな切り口で最新の動向を踏まえた内容で、類書にはない視点・価値観を示していて、大変有意義な解説書となっている。

例えば、1,700年間継続した三内丸山の縄文時代大集落を崩壊させた寒冷化である4.2kaイヴェントによる環境変動に触れている(p23)のは類書には無い切り口。

20世紀に入っての解説は、また新たな視点からの解説豊富で大変新鮮。

ルドンの「飛ぶ目」はあるが、シュルレアリスムのダリは、図版が無い! という、割り切り感。

p214「レンブラントの夜警」は、もう少し解像度高い図版は無かったのだろうか・・・