リバースエンジニアリング

以前、その友人が外資系メーカに勤めていた頃、IDOから「ミニモ」という(当時の超小型)携帯電話機が発売された。古手川祐子が『手にも目にもミニモ』というコピーで宣伝していた型番。
当時としては、画期的な小型タイプで、本国にその電話機を参考のため手配することが決定されたそうだ。
一旦送ると、それはバラバラにされ、部品レベルまで徹底的に分析される、という。
いわゆる産業スパイですな。
保険加入はしていたが、紛失扱いでは保険が下りないとのことだったそうだ。
で、その友人に会社から下った命令が、『盗難されたことにしろ。』ということ。
盗難なら、保険が下り、会社に損害はないそう。友人は、「それは違法です。」と上司に言える雰囲気になく、その友人自身が社命を受け、しかたなくKO番に行って、盗難届を出したそうだ。
なんとか、K察で手続きが終わり、(盗られたことになった)本体を発送し、一件落着かと、思っていた。
数ヵ月後。
送った電話機が、送り返されてきたそうだ。綺麗なままで。
その電話機がどうなったか・・・は、彼は語らなかった。