(1974年)8月9日(金)朝の内雨後曇晴、15日目

7:00起。8時頃出発。
今日は、カメラだけだから楽だ。
21番電車でHaupt Bahnhofまで出て、24時間有効切符購入。4DM。
エス・バーンで、マリエン・プラッツまで行き、ユー・バーンの#3に乗り換えて、オリンピック公園(終点)まで。
地下鉄を上がるとすぐにテレビ塔が見えた。小雨が降って天候調子が良くない。
キオスクの広告に「ニクソン・・・」と大きく書いてあった。
意味は分かった。辞めたんだな。写真を1枚。
バイエルン発動機製作所=バイエリシェ・モートレン・ヴェルケ=Bayerische Motoren Werke=BMWの博物館があった。
9時頃。
歩いて行ったが、入り口が分からない。結局左まわりにほとんど一周してしまった。
どんどん進むと、オリンピックスタジアムに着いた。
入場式の時の選手入場門(マラソン門)が開いていたので、中に入ってみた。
もろに、競技場そのものの中に出てしまった。
こりゃ、ラッキー、と思っていたら、ところがどっこい、係員に見つかり追い出された。
"Where is entrance?"と聞いたら、苦笑いをして、一般用入口の在処を教えてくれた。
この頃、ほぼ雨が止んだ。
0.50DM払って、見学者口から入場。上部を一周。聖火台は取り払って、サッカー仕様にしてあった。ここで、あの100mが在ったのかと思ったらかなり感動した。
写真を撮ってもらおうとして、JTB6ヶ国語にあった例文、"Would you mind pressing this shutter, please?"と、近くにいたお兄さんに言ったら、「ハァ? スミマセン モウイチド オネガイデキマスカ(英語で)」と、言われてどきまぎした。「シャッター、プリーズ」で十分だった。
余韻に浸っていたら、強風でキオスクの絵ハガキがブァッと飛んだ。飛んでいって拾ってやった。女の子がやっていたので。お礼は何も無かった。
また、雨が強くなった。
オリンピック公園を引き上げ、レジデンツ博物館へ。1DM。10:00
バロックロココ、ロマンいろんな様式がごっちゃ、の印象。貝殻ばかりで作ったのがあったのにはびっくり。11:00が近くなったので、最後の方は急ぎ足。
10:55に市役所前広場に着いた。日本人がいるんだなー、これが。
11時になると、ローレライがかかり、別の音楽になって、人形が動き出した。
ドイツ人は、まじめなようでも、ユーモアがあるな。
中央駅へ出て、6ドル換えた。その前にカールス・プラッツで換えようと思いズボンの隠しポケットから出したら、10ドルあった。トイレで入れなおそうと思って隅の方に行ったら、大男が不気味な感じで後ろに立ったので、チャックを下ろしていたのを引き上げて逃げだした。電話ボックスで入れ替えた。
6ドルが10マルクとちょっとに換わった。ドルが値上がりしている。ニクソン辞職ばんざい。
小便したくなり、停車中の列車にお邪魔して、用を足す。
駅内の映画館、4DM。12時→14時。
カールス・プラッツへ再び戻り、地下街。昨日と同じ店で、うまそうだったピッツァ(1.50DM)にした。見るからにイタリア人が釜でどんどん焼いて繁盛している。ジューシー、うまい。
今度は、ドイツ博物館。
物凄い内容。流石科学の国。
落雷展示でのさり気無いユーモアに、マリーエン・プラッツの仕掛け時計と同じ印象。ややドイツ人を見直す。
炭鉱展示の徹底的な描写に圧倒された。
夕方、再びカールス・プラッツ。2DMでサンドイッチ。30ペニヒで絵ハガキ2枚。
一度、YHに帰った。レインコートとパスポート、カメラを置いて出た。
その前に、ジュース(水がないので)1.39DM、オレンジ1.59DM。YH近くのスーパーで。
4番電車で、いざホーフブロイ・ハウスへ出陣!!
すぐに分かった。1階(日本では2階)に上がっていくと、6時頃なのに人がいっぱい。
空いている席を探して、若いカップルの向かいの席に座った。
ビールとザワークラウトを注文し、ふと、気づくと、向こう側で日本人女性が3人こちらを見ていた。後で男性が一人増えたけれど。小便時に自分の前に二人来て、「こんばんわ」少し話しをした。
しばらくして、こちらの席に来ないか、といってさそいに、ひとりが来た。
ナプキンとフォーク、ナイフを持って移ると、ボーイが料理を持って来てキョロキョロ探していた。
おーい、こちらに移ったよ。と呼んで持って来て貰った。ら、そのボーイがなにやら言って、10マルクとられた。
これは、てっきり違約金で、あとまた料理代8.3+1.7いかれると思って、味が冴えなかった。
せっかく呼んでくれたのはいいけれど、自分を挟んで、9ヶ月ドイツにいてペラペラな女の人とドイツ人が、「ヤー、ヤー」とばかり話をしていたので、おもしろくなかった。
ビールは、0.5l追加注文した。味は、甘味といったら変だけど、確かにうまい。
お勘定(太ったおばさん)は、さきほどの10マルクも勘定内であることが判明。追加は、1.1DM。
もっと、気にせず楽しめば良かった。
コースターを頂戴して、21番電車で帰って、日記は、「いざ出陣!!」まで書いて力尽きて寝た。
ミュンヘンの地下鉄
どこか忘れたが、地下鉄(エス・バーン)で車内検札に遇った。24時間有効切符を購入していたので、大手を振って見せた。が、署名欄空白のままだった。ここに署名をしなければならないのだ。係員は手振りでそれを教えてくれ、貸してもらったクーゲルシュライバ(ボールペン)で、その場で記入した。24時間有効切符は、使用開始時に改札で日付印を押しておかないと有効ではないのだ。たまたま直前に(なにか閃いて)ガチャンと押印していて良かった。罰金は20DMなのだ。ちょっと怖そうなおじさんだった。
地下鉄の改札は、無い。タダ乗りしようと思えば、(見つからなければ)可能なシステム。
でも、収益がでるのは、キリスト教(あなたのことは、神が見ています)の教えで律しているのだろう。日本だったら、即潰れるね。
でも、不心得者はどこの世界にもいるもので、マリーエン・プラッツ着くと、そそくさと降りて行ったおじさんが居て、彼は持ってなかったんだなー。
電車乗り換えは、ほとんど、電車−ホーム−電車で簡単便利にできるよう設計されていて、
ミュンヘンの地下鉄は、世界一ー!