超能力

TVで「スプーン曲げ」を実演したのは、かつての11PMで大橋巨泉ユリ・ゲラーが1974(昭和49年)で披露したのが最初であろう。
その時は、「超能力をお目に掛ける。」と言っていた。
そう、「マジックをお目に掛ける。」と言わずに。
その直後から、一大超能力ブームが巻き起こり、誰でも彼でもスプーンをさすった時期があった。
一少年が曲げて見せたところを、週刊朝日が連続写真に撮り、でっち上げだと騒いだこともあり、大手マスコミでは、その後永らく際物扱いになってしまった。
さて、2005年暮、天下の大NHKが、「マジック特番」で、このスプーン曲げを取り上げていた。
もちろん「マジック」=「人間の錯覚や思い込みを利用し、実際には合理的な原理を応用してあたかも『実現不可能なこと』が起きているかのように見せかける芸能:Wikipedia)」であることを、前提・・・に。
即ち、「スプーン曲げ」は、「超能力」では無く「マジック」なのである。
NHKとしては、社会の受け入れ方が変化したことを見越して放送したのだろう。
ここまで、変化するのに30年ほど所要したことになる。
 
小生は、最初に見たころから「マジック」ではないか・・・と思っていた。
その理由は、彼らスプーン曲げ師達は、曲げたり切り落としたり、はする。
しかし、誰一人として「その逆:接合し元通りにする」ことはしなかったからだ。
本当に「超能力」ならば、この逆工程も嬉々としてやってのけるはずだ。
常温では、合理的な原理を応用することで、金属分離作業をすることは可能であるので、「マジック」は可能である。
しかし、常温下で金属接合作業を、「マジック」で実現することは、不可能であろう。
これができたら、本当の「超能力」である(だから、見たことが無い)