JRSS

今でも新幹線沿線500m置きに沿線電話機があるかどうかは知らないが、それの故障原因はほとんど振動による電解コンデンサのリード折れだった。
電解コンデンサは普通の縦型で、筐体内部の他の部品の取付けも、新幹線沿線の強烈な振動に対する何らの備えもないへなへなの状況だった。
このため、在庫予備品全部を倉庫から出して、内部の部品を接着剤で固定する措置を講じていたら、清水助役から「君がしかるべきところに行ったら、内部構造もJRSSに反映するようがんばるように。」
と言われた。
そのときは、現実味は感じなかった。
しかし約10年後、図らずもそのような立場に異動した。
現場の事情を反映した規格の制定に頭を絞ったことは言うまでもない。