呼量測定器:TELCAM 2040

それは、アナログ専用線を企業に売り込みを掛けるために必要だった機器。
佐鳥電機が生産し、サンテレホンが販売したTELCAM 2040が代表的な呼量測定装置だったように覚えている。
PBXの局線側端子に測定器からのコードを蓑虫クリップで接続し、ある期間の一般電話の使用量をデータで取り込み、得られたデータから、全国的な本支店間の呼量から新電電の「アナログ専用線」を使用するとかくかくしかじかのメリットがありますと提案書を作成するのが、新電電営業マンの主な仕事だった。
もちろん、ずぶの素人では、他社の局線に対して触ることはとてもできないが、我々は技術の素養があったため、有利だったのだ。
呼量自体は無味乾燥なデータで5インチFDにコンバートしPC-98のBASICで分析をした。
分析プログラムは、社内の手作りであった。
もっと正確に言うと、前任者から引継いてメンテを行った時期があった。
このことは、2005.4/12の当ブログにも記している。
自宅のPC-9801VX2は、会社のVM2より処理速度が速かった。
コンプライアンスとかセキュリティとかが厳しい今ではそのようなことは無理であろう。
会社のPBXに試験的にTELCAM 2040を取り付けたデータを分析してみると、夜間帯に会社から埼玉県東部方面への通話が突出していることに気付いた。
その電話番号に試しに掛けると、「はい、伏見でございます。」と年配の女性がでたので、間違い電話をしたことを謝って電話を切った。
その後しばらくして、その理由を、その姓の女性社員の寿退社で知ることになった。