私の愛する憩いの地

著:兼高かおる
新潮社、1992年
ISBN 4-10-136511-3
その昔、日曜日になると平島小学校の講堂に子供たちが集まっていた。
テレビを見るためである。
そこでの楽しみは、山陽放送の「狼少年ケン」と「兼高かおる世界の旅」であったことを覚えている。
狼少年ケン」の放送期間(1963年11月25日〜1965年7月12日)からして、1964年頃のことだろう。
「番組の製作にあたっては、世界で最も経験ある航空会社パンアメリカンの協力を得ました。」とのアナウンスが流れていた。
そのパンナムが経営危機で太平洋線から撤退後、1989年米国東海岸のニューヨーク空港でその世界地図をモティーフとした尾翼を発見したときは、懐かしい気がしたものだ。
閑話休題
で、本書であるが、彼女の数多くの紀行内容を概観するために、現在では強力はGoogleEarthとグーグルマップというツールがある。
特に、本書では「ミディ運河」が興味深かった。
(発案者:ピエール=ポール・リケは、)約25メートルの高さを上るためにわずか312メートルの間に八段の水門を作った(p24)
とある。
ウィキペディアの「ミディ運河」の項では、
標高差21mを7つの閘門(ロック)で1時間かけて上下させるフォンセランヌの7段ロックは、この運河のハイライト
と、ある。

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即ち、閘門は7基:8段の水位変化がある、ということだ。
とまれ、訪問地の具体的な様子が見られるということは、ありがたい世の中だ。