人間の本性を考える

NHKブックス
―心は「空白の石版」か-
著:スティーブン・ピンカー
訳:山下 篤子
ISBN:978-4-14-091010-8
TEDトークで、「暴力にまつわる社会的通年」を見て読んだ。
要するに、「氏」か「育ち」かを説いた本。
上巻の最初で、その論争は終わった・・・と書かれている。
然らば、なぜ上中下巻に渡る内容が著せたのか。
2004年発行なので、ニューヨーク世界貿易センターの事件も踏まえている。
内容は、資料をよく吟味していて、大学での教科書にも適すると思う。
人間は、その評価をするのは自分ではなくて、他人からの視点が正しい。
昨日朝、都営新宿線で2号車新宿方の車両に乗車した。
そこには、優先席がある。
着席していた中学生と覚わしき人物が、なにやら神妙な顔つきをして、中腰になり、
「お座りになりますか?」
と聞いてきた。
「いえ、結構です。」
と答えた。
ついにそのときがきた。
いままでは、優先座席に座るのはよほどのことでないと座れない心理的葛藤があった。
中巻p169:人間の境界線をめぐるジレンマ−どう解決するか
のところを丁度読んだ直後だったので、その境界を越えたことを知った。
 
字面の内容が良く理解できない・・・と思われる箇所が往々に出現するので、読了までに時間がかかった。