恐竜を追った人びと

ダーウィンへの道を開いた化石研究者たち-
著:クリストファー・マガウワン
発行:2004年12月
古今書院
ISBN:4772280375
英国南部の陸地は、白色のチョーク断崖で海に落ちている箇所がある。
海岸の頁岩と石灰岩の地層露頭部は、ジュラ紀から白亜紀にかけてのアンモナイト等の化石が採取されることが多く、稀に恐竜や魚竜化石も出土する。
本書は、化石に対する頑迷な宗教解釈が、産業革命の背景とした科学的解釈に転換し、ダーウィンの起こした革命的な解釈が生まれた前夜にイギリスで活動した人々の姿を現した本である。
初期の化石採集者で古生物学者でもあったメアリー・アニングは、女性であったがために学会で遇されることはなかったが、ウィリアム・バックランド等の高名な学者らと対等に話ができたという。
ウィキペディアには、
She sells sea shells by the sea shore.(彼女は海岸で貝殻を売った)という早口言葉のモデルになった人物であると考えられている。
とある。
根拠地であったドーセット州のライム・リージス(ライム・レジス)海岸のグーグルパノラマ写真が数点あるが、化石探しに今でも人々が訪れていることが分かる。
昔、実家の土地を少し深く掘ったことがあり、砂地の底から大きな巻貝の骨格が出てきて、すわアンモナイトか・・・と思ったことがある。
実際それは海洋性のただの巻貝であって、地層の関係でそういうはあり得ない・・・と後日知った。