天声人語の影響

高名な作家が99歳で身罷った。
天声人語も(作家として名を成したのち、仏門に入った)その人生を取り上げていた。
宗教家として終えたことを踏まえたのだろうが、その最後に、

他界でもその筆をどうか放さないでほしい。

とあった。
所謂“あの世”を肯定するような表現である。
天声人語の影響力を考えると、そのような書き方は宜しくないと思う。
“死後の世界”に対する考えを持つことができるから、人間には宗教ができた。
その宗教は、それぞれの文化に沿ったものとなり、普遍性は無い。
これでは、如何にも“あの世”がある、という固まった考え方が流布する可能性がある。

天下の「朝日」としては、もう少し客観的な内容を展開すべきではないか・・・と思った。