アマゾン河・ネグロ河紀行

いつもの文教大学図書館で見つけ、反射的に手が伸びた本。
「マレー諸島」に先立つ、ウォーレス若干25歳頃、南米博物紀行の記録。
ポロロッカ現象から、ネグロ河とオリノコ河共通水源遡上まで、興味深い内容で、せっかく苦労しての収集物が、帰国時の船火事で失われた経緯まで書かれている。
ブラジル・サンパウロ市在住であった故田尻鉄也氏が、詳細な訳注を付して下さったおかげで、内容の理解はスムーズに進んだ。
イギリスの一市民が、南米まで出かけてのフィールドワークで生物種の多様性に触れ、なおかつ財産をほとんど失うという絶望感。
その後、東南アジアに心機一転を図り、ダーウィンと同じ進化論に至ることになる運命の機敏。
ただ、図書館収蔵用としか思えない価格が・・・
アマゾン河・ネグロ河紀行
[原書名:A Narrative of Travels on the Amazon and Rio Negro〈Wallace, Alfred Russel〉 ]
ISBN:4275018699
御茶の水書房 (2001-07-25出版)
ルフレッド・ラッセル・ウォーレス【著】〈Wallace,Alfred Russel〉・田尻 鉄也【訳】
[A5 判] NDC分類:296.2 販売価:¥10,500(税込)