北千住駅秘密作戦その2

しかし、しばらく待ってもそのままである。
結局、何もしてくれなかったのだろうか。
また何故か、考えた。
電話をかけて一方的に文句を言う前に、そもそもその金属棒自体は綺麗にできるものなのか、または違う原因があるのか、自分で、実際に、試してみようと思った。
そこで、ある日、アルコールと某通販のオレンジクリーナと知る人ぞ知るエピカの「突撃」とを鞄に詰めて自宅を出た。
ミッションは、北千住駅3階5番線ホームのフェンスの秘密清掃である。
会社を引けて、いつものように帰宅時経路の北千住駅に到着。
ここでいつもはそそくさと乗り換えるが、当日は違う。先頭車先端部付近に向かう。
当該付近が朝の通勤の最後部付近なのだ。
夕刻のラッシュ時間帯なので、到着電車交互に、終着又は東武乗り入れ、となる。
このため頻繁に運転士が交代する。
仮に不審者として事情聴取されても、(悪事の汚損ではなく)逆の清掃中の事情を説明することで、理解を得られるとは思ったが、なにぶん秘密作戦なので見咎められないように、人波が引けたタイミングを計る。
さて・・・