白山陶器G型しょうゆさし

白山陶器G型しょうゆさしについては、2005年9月24日でも取り上げたが、首が折れ瞬着で修理した部分が外れた。
このしょうさしには、大小2種類のサイズがあり、今までは小であったが、今度は大にしたく、雑貨屋を覗く度に捜していた。
しかし、扱っている店が近辺に無い。
スーパー、ホームセンターでは、プラスティック製の・・・というものばかり。
ウェブサイト上経由でもちろん入手できるのだが、そうまでして入手するか?という感じで過ごしていた。
ある日、ひらめいた、業務用中古厨房専門店にはあるかも。
近場のお店に寄ってみた。
あった。
鉄砂(ブラウン)の大が、ひとつ。
200円。
もちろんセコハンだが、全然問題なし。
新品は、1,260円するのがかなり安く手に入った。
 
デザインというのは、見かけに非ず。
実際に使用する場面でスムーズに機能を発揮することを含めて「デザイン」というのだ。
このしょうゆさしは、醤油を注ぎ終わった後に、容器を直立にする過程で、液体の表面張力をうまく利用し、注ぎ口からしょうゆポタがないように設計されているのだ。
しょうゆポタに対する普通の考え方だと、下の受け口を伸ばしてそれを解決しようとするだろう。
でもそれは、皮相的な考え方なのだ。
それでは、醤油を注ぎ終わった後の液体の表面張力が、下の受け口方向に回り、結局ポタが発生するのだ。
そこを、この優れた自然観察者:森正洋氏は、通常のアプローチとは違う「上の」受け口に注目して鮮やかに解決したのである(と思う)。これを、「デザインが良い」という。
機能的に卓越すれば、自ずと洗練された外観も備わる。
注意されたいのは、一見外観が良くても、機能的には全くダメダメ製品は在り得る、ということである。
本質を見極める目を持ちたい。