ダーク・ネイチャー

ライアル・ワトソン 著、旦 敬介 訳
刊行日: 2000/11/22
ISBN:4480860606
利己的な遺伝子のリチャード・ドーキンスの主張を更に進めた内容。
敷衍すると、
我々の生は、遺伝子の一時の乗り物。その成せる業。
即ち、生きる目的は、優秀な遺伝子のペアを捜し求める旅。
そのために、男は闘争し、女は身を飾る。
身内には優しく、外にはつらく当たる。それが自らの遺伝子を有効に後世に残す道。
その手段として、人はなぜ「悪」を成すのか、を見事に分析してみせる。
具体的な対処手段としてTit for Tat(最初は正直な対応、2回目以降は相手の対応をそのまま返す対応)を成すことが有用であることを示す。
人間自らの内部の影を見つめることが、世界で報道される数々の悪に対処に必要なことであるとあった。同感である。