科学にわからないことがある理由

―不可能の起源
著:ジョン・D・バロウ
訳:松浦 俊輔
青土社(2000/05/15 出版)
ISBN:9784791758104
神の存在について、p31に、
誰にも真であることがわからない真なる命題がする(中略)つまりは、あらゆる真理を知っている全治なる存在はありえない
と示す。
また、訳者あとがきに、
「科学にはわからないことがある。」という命題があることから話を展開する。
一方この言葉は、反科学感情の定型として、自分の理解の範囲を超えた概念に反対するスローガンとして用いられることがある。
ところが、科学の一分野で「解なし」という解答がありえることは、中学数学程度で断言できることでもあり、それ自体の物言いにはまったく問題がない。
わからないことがあるから、科学は「わかろう」としているのである。
片や、何でも分かる、何でもできる、と言い立てることこそが、実はその根拠があやしいことを何よりもあやしいことを何よりも雄弁に物語っているともいえるかもしれない。
とある。
誰しも、将来のことを語ることは不可能であることを知った。