生命40億年全史

著:リチャード・フォーティ
訳:渡辺 政隆
草思社 (2003/03/10 出版)
ISBN: 9784794211897
2008.8/19の「三葉虫の謎」の著者。
古生代の化石を求めて、現地に赴き、見聞きした実際の事柄から内容に入るので、分かりやすい。
チャールズ・ラップワースが、カンブリア紀シルル紀の間にオルドビス紀を挿入し名付け親になったのは、双方年代を主張する学者への折衷案であったことを知れば、とかく無味乾燥的な地質年代名称をやみくもに暗記するよりもずっと生きた知識として身に付けることができる。
2009.11/19の「ザ・リンク」のメッセル油頁岩からの化石の話も出てくる(p410)がその本の初期霊長類のことは、時期的(英語初版1997年)にまだ知られていなかった。
書中にもあるが、今後新たな化石が発見された場合、定説が書き換えられる可能性は常に存在するので、この種の本は、できるだけ新しく出版されたものの方が良いと思う。