自らの価値観を押し付けてはならない

フランスで、風刺を売り物にする新聞社を対象としたテロ事件が発生した。
それに対して、第二次世界大戦以降最大のデモ行進が行われた。
ヴォルテールが言ったと伝わる名言「私はあなたの意見には反対だ、だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」
による言論の自由への挑戦、と受け取られたと考えられる。
当該新聞は、テロに屈することなく継続発行した。
しかし、それの最新号の表紙は少々行き過ぎと思う。
偶像崇拝を禁忌する宗教は、傍から見れば、寛容ではないようにも受け取れる。
社会の成り立ちがそもそも違うのだから、西洋からは「風刺」でも、中東から見たら「挑戦」と受け取られる可能性に思いを馳せて欲しかった。
痛いところに指をぐりぐり押し込まれると、思わず反発するだろう。
価値観が違うところに、社会の多様性を育む基盤が存在する。お互いにそれを理解してあげるべきだ。