地球進化 46億年の物語

―「青い惑星」はいかにしてできたのか-
著:ロバート・ヘイゼン
訳:渡会 圭子
監訳:円城寺 守
ブルーバックス
講談社(2014/05発売)
ISBN:978-4-06-257865-3
(ウェブ上の)内容説明
小惑星衝突、超大陸の登場と分裂、生命の誕生、大酸化イベント、全球凍結と温暖化―幾度もの大変化をくぐり抜けてきた激動の46億年を生物と無生物の相互作用という新しい視点で描き出す驚きに満ちた地球全史。

地球が如何にしてできて、現在に至ったのかを説明する本は、数多くある。
本書は、「無生物:鉱物」と生物との関係に光を当てて説き起こした、大変新鮮な観点の本。
特に驚いたのは、巻末近くの「温暖化:これからの100年」
暁新世・始新世温暖化極大(Paleocene/Eocene. Thermal Maximum: PETM)と呼ばれる5600万年前に起きたイベントは、地球の歴史の中で最も急速に起こった温度変化(p336
と考えられていたが、そのきっかけと思われる大気の変化起きたスピードは、現在の変化スピードの10分の1未満だった(中略)それは人間が炭素を多く含む燃料を大量に燃やしているからだ。(p357)
あとになって振り返ってようやく何が起きたか気づくが、ときすでに遅く、元の状態に戻ることはない。(p358)
という分析をおこなう。考えさせられる一冊。