生物はなぜ誕生したのか

―生命の起源と進化の最新科学-
著:ピーター・ウォード/ジョゼフ・カーシュヴィンク
訳:梶山 あゆみ
河出書房新社(2016/01)
ISBN:978-4-309-25340-4
正しく、生命の起源と進化の「最新科学」を紹介した本。
この分野の書籍は、新しければ新しいほど、得られる情報が充実している。
新原生代から遡った、原生代が細分化されて記述されている。
各紀の遷移状況についても、酸素・二酸化炭素・気温・海水温・大陸の状況・地軸等による環境変化の結果による地球環境の複雑さが、生物進化にもたらした影響が大きいことが分かる。
著者は、「生命は火星で誕生した」と述べるが、「生物」が如何にして生成されたか・・・の基本的な疑問は解決されていない、と思う。
最終章で、10億年単位の長期傾向として二酸化炭素濃度は減る、とある。
最近喧しい、地球温暖化には触れられていないのは何故だろうか。
これに対する著者の考えが知りたい。